婦人科の病気について

婦人科の病気について

性感染症には様々な病気がありますが、“初期は無症状”というのが共通点です。

●クラミジア感染症
●淋病
●トリコモナス感染症
●性器ヘルペス
●尖圭コンジローマ
●毛ジラミ

他に梅毒、B/C型肝炎ウィルス、HIV検査等も可能です。

子宮頸がんも、HPVというウィルスによる性感染症の一部とも捉えられます。

ここ数年、患者さんの数が激増しています。おりものが水っぽい、といった初期症状からはじまって、原因不明の下腹痛や微熱といった腹膜炎症状を呈します。子宮頸管に炎症をおこしたり、卵子と精子が出会う卵管という場所をせき止めて、不妊症にもなってしまいます。妊婦さんでは、出産時に産道から赤ちゃんに感染すると、出生後に目や肺の重大な病気にもなりかねません。早いうちにみつかれば、約2週間で完治します。性感染症なので、必ず相手の男性の方も同時に治療しないと無意味です。もちろん、治療中のエッチはひかえましょうね!
古くから知られている性感染症です。男性では尿道から黄色い膿が出、排尿時に焼けるような痛みがあります。女性では腟炎や子宮頸管炎となり、おりものが増える程度ですが、炎症が卵管におよぶと下腹部が痛くなります。両方の卵管に炎症が起こると、将来不妊症の原因にもなります。近年抗生物質飲み薬が効き難くなってきていますので、点滴による治療がメインとなります。
トリコモナス(=虫の一種)感染症は、いまだに多い性感染症で、クラミジア感染症や淋病などが合併していることもあります。
症状は黄色っぽいおりものの増加に伴って外陰部が赤くなり、かゆみや痛み、時に膀胱炎症状を伴います。
膣内の消毒や、飲み薬で完全に治療できます。
クラミジア等と同様に、相手の方も一緒に治療しましょうね!
ヘルペスというウィルスに感染する病気で、口の周囲に発症するのはⅠ型タイプ、
性器に発症するのはⅡ型タイプが主役となります。
セックス等により感染し、3〜7日後に発症。38度以上の高熱が出たり、
外陰部に水疱ができたりし、強烈な痛みで歩けなくなります。

治療は症状により飲み薬・軟膏・点滴治療を行います。
早期に治療を始めることが何よりも大切です。
免疫力の低下によって再発を繰り返す場合には、予防的治療も可能です。

妊婦さんで発症した場合には、赤ちゃんへの感染を防ぐ目的で
帝王切開になることもありますから要注意ですね!
尖圭(せんけい)コンジローマは子宮頸がん同様、セックス等により感染するヒトパピローマウィルス=HPV(HPV6/11型等)が原因です。
外陰〜肛門部、外尿道口付近、膣壁〜子宮膣部に初期には乳頭状の小さなイボができ、かゆみも出てきます。初期であれば自然に治ることもありますが、ほとんどは徐々に大きくなってゆきます。
治療は、専用の塗り薬や麻酔を併用した日帰りでの外科的治療を行います。
予防ワクチンの接種も行っています。
「最近ヨーグルト状、粉チーズ状のおりものの量が増えて、とってもかゆいです・・・。」
この様な方は先ずカンジタ(カビの一種)に感染していることを疑いましょう。
治療は局所の消毒や飲み薬等ですが、睡眠不足や生活リズムの乱れ、カゼをひいたりすると再発もします。糖尿病や膠原病など持病をお持ちの方や、長期に抗生物質を使用された方も要注意です。
清潔をこころがけ、お風呂で石鹸を使ってこまめにごしごし・・・これはますます症状を悪化させる最悪の行為ですから、止めてくださいね!
近年の晩婚・少子化や、副作用の少ない低用量ピルの普及が遅れているこの国では増加の一途です。
毎月の月経血の本体は血液ではなく、子宮から剥がれ落ちた子宮内膜そのものです。
月に一度妊娠の準備をしているところ・・・この子宮内膜が子宮の筋層内や卵巣・卵管、腹腔内に逆流し、
そこで増殖してしまうのがこの病気ではないかと考えられていますが、いまだ謎の多い病気です。
毎月とにかく痛みがひどく、将来は卵管の癒着などが原因で不妊症にもなります。
漫然と痛み止めを飲んでいても根本的な治療にはならず、閉経を迎えない限りどんどん悪化し続けます。

検査は超音波検査、血液検査(CA125)を行いますが、CTやMRI、場合により腹腔鏡で
検査を兼ねた治療を行う場合もあります。

治療は妊娠と出産を繰り返すことや、閉経そのものがベストですが、
それにかわり、低用量ピル・黄体ホルモン療法や偽閉経療法などがとても有効です。
特に、現在妊娠の予定が無ければ副作用の少ない低用量ピルでの予防もお勧めです。

子宮筋層内にできた子宮内膜症を特に【子宮腺筋症】と呼び、卵巣にできた子宮内膜症による嚢胞を
【チョコレート嚢胞】と呼びますが、これが将来がん化する事もありますから、
超音波検査や血液検査(CA125)での定期検診が大切です。
卵巣は子宮の左右にあり、女性ホルモンを分泌している小さくて健気な臓器です。
毎月生命の源となる「卵子」を作り出しているところですから、卵巣自身もいろいろな生命体に分化してゆく潜在能力を秘めているのです。
だそくですが、有名な漫画「ブラックジャック」中の名脇役「ピノコ」がその恩恵でうまれてきた生命体です。(とされています)
若い女性の卵巣腫瘍の中で最も有名なものが、奇形腫という腫瘍です。これは、卵巣の中に髪の毛や脂肪・歯など、ヒトのさまざまなパーツが発生してくる奇妙なものですが、そのほとんどがいわゆる良性です。この腫大した卵巣がお腹の中でねじれると茎捻転といって、急な激痛に襲われます。
卵巣腫瘍の診断はとても簡単です。超音波や血液検査等で良性・悪性の大体の区別をつけておきましょう。
手術が必要な場合は、お腹を切らずにすむ腹腔鏡手術をお勧めしています。
卵巣がんはごく初期にはまったく無症状ですから、早期発見がきわめてむずかしく、お腹の中で静かに進行するので、発見されたときに6~7割の患者さんは既にかなり進行した状態なのです。
少しでもお腹の膨満感等があれば、恥ずかしがらずに婦人科受診をお勧めします。
治療は徹底的に行わないと、治療後すぐに「再発」という現実に直面します。
初期治療の程度(抗がん剤・手術など)が予後に大きな影響を与える病気です。
また、卵巣がんの予防には「赤ちゃんをたくさん産むこと」もしくは「ピルの内服」が有効とされています。特にピルは、最も頻度が高い漿液性腺癌や類内膜腺癌に対する
予防効果が高いことが認められています。
卵巣がんの中には遺伝的な素因が疑われるものがあります。
身内の方に卵巣がんの患者さんがいらっしゃる方はなおさら、定期的に検診を受けるなど、特に早期発見に努めることが大切です。
子宮の奥の方(あかちゃんを宿る部分)にできる子宮体がんに対し、
子宮の入り口(あかちゃんが出てくる部分)にできるがんを子宮頸がんといいます。
セックス等により男性から持ち込まれるヒトパピローマウィルス(=HPV)の中でも
ハイリスク型(HPV16, 18, 31, 33, 35, 52, 58型等)の持続感染が多くの子宮頸がんの原因なので、
性行動の低年齢・多様化にともない、特に20〜30代のHPV感染〜子宮頸がんの患者さんが
近年急増しています。ハイリスク型HPVの感染そのものが直ちに子宮頸がんを引き起こすわけでは
有りませんが、長い目で見れば子宮頸がんも性感染症の一部とも解釈されます。
早期には出血などの自覚症状がほとんど無いため甘く見られがちな病気ですが、
前がん病変である高度異形成や上皮内がん(=0期)の段階であれば、
日帰りで円錐切除(子宮の大部分を温存する治療)をし、後に妊娠・出産も可能です。

★HPVの型判定検査も可能です。(自費診療)
★子宮頸がん予防ワクチンも好評実施中です。(全3回接種)
※公費接種(中学1年生〜高校1年生相当):無料、予約不要。
※自費接種(高校2年生以上):一回につき14000円、予約不要。
子宮の入り口(あかちゃんが出てくる部分)にできるがんを子宮頸がんに対し、子宮の奥の方(あかちゃんを宿る部分)にできるがんを子宮体がんといいます。
妊娠・出産経験の少ない閉経前後の女性に多いため、少子・晩婚化の近年の日本では急増しています。
不正出血により偶然発見されることがあります。
進行するとかなり大規模な手術、場合により抗がん剤治療が必要となる怖い病気です。
心当たりのある方は早期に検査・・・経膣超音波検査と細胞診±組織診を受けてみましょう。
当院での子宮体がん検診は細胞吸引法ですので、あまり痛くありません。
卵巣がん同様、予防には「赤ちゃんをたくさん産むこと」もしくは「ピルの服用」が有効とされています。
欧米に比べればまだまだ少ないとはいえ、最近じわりじわりと患者さんの数が増えてきています。卵巣がん同様、遺伝的な素因が疑われるものもありますから要注意です。
意外でしょうが、自分でシコリに気づいて来院される方が多いのです。
ですから、月々の月経終了後自己触診も有効です。
早期にみつかって手術(最近は乳房温存術が確立されてきました)をきちんと受ければ、10年以上生きることも可能ながんです。検診は、乳腺専門外科医による定期的な視・触診以外にマンモグラフィー(乳房レントゲン)や超音波検査を受けることもおすすめします。
乳腺専門外科医は、当院より紹介することが可能です。
女性の卵巣は加齢とともに萎縮し、それにともない女性ホルモンの分泌低下をきたします。
卵巣からの女性ホルモンの分泌量をコントロールしている場所は脳の一部ですから、それに付随して、のぼせ、いらいら、うつ、冷や汗、不眠等の様々なつらい症状が出てきます。
また、女性ホルモンの分泌量が低下すると骨がもろくなる骨粗しょう症や高脂血症になりやすくなったり、記憶力にも悪い影響を及ぼします
これらの症状の緩和や進行を緩やかにするためには、従来卵巣から分泌されていたホルモンをおぎなう方法(HRT)も有効です。HRTには様々な方法がありますので、ご相談下さい。
その他漢方薬や生活習慣などに関するご相談にも対応させていただきます。
毎月の排卵後から生理(=月経)開始までの間に限って特有の症状が出現し、月経が始まると不思議と症状が消失するという病気を月経前症候群(PMS: premenstrual syndrome)といいます。
主な症状はイライラして怒りっぽくなり、他人に八つ当たりしやすくなる・集中力がなくなる・涙もろくなるなどの精神症状、頭痛・めまい・むくみ・乳房痛、食欲亢進または減退・吐き気・下痢や便秘などの消化器症状などです。
中でも、精神症状が重症なものを月経前気分不快障害(PMDD: premenstrual dysphoric disorder,)といいます。欧米では、いづれも女性に特有な病気の一つとして社会認知度も高く、多くの女性達が積極的に治療を受けています。
この病気の問題点の一つは、男性社会の中で「病気ということを誰にも理解してもらえない」という点で、とりわけ毎月の精神的症状に独りで苦しんでいる女性は意外と多いのです。「がまんは美徳」とされる根深く残る日本特有の文化が診断・治療の障壁にもなっています。また、本来この病気に対して専門でもあるべきなのに、無知・無関心な産婦人科医師が少なからず存在することも悲しい現実です。
当院では個別カウンセリングを中心とし、その患者さんごとのライフステージに合わせた治療(漢方薬・抗不安薬・セロトニン再取り込み阻害薬・利尿剤・低用量ピル)を行っています。